絵本『フレデリック』のような息子のこれまでと今

息子のこと

今日もコトコト日和にお越しくださりありがとうございます。今日はブログ2日目。どんなことを書こうかなぁ。やっぱり不登校の息子のこと?不登校のお話をする前に、息子の小さかった時のことを書いてみようかな…。いつのことから書いてみようか…。そんなことを考えていると、フッとある絵本のことを思い出しました。

私が大好きな絵本『フレデリック』との出会い

私には若い頃から大好きな絵本があります。レオ=レオニ 作・谷川俊太郎 訳『フレデリック』です。

この絵本との出会いはいつだったかな?と思い出してみる。それは、息子が生まれるずっと前。夫にも出会っていない頃…。まだまだカワイイ短大生だった頃のこと。幼児教育コースを選択していたので、絵本について学ぶ授業もありました。

担当の先生は優しくてかわいらしい中年の女性。絵本大好きな様子があふれだしているような方だったのを覚えています。毎時間いろんな作風の絵本を紹介してくださる、とっても楽しい授業だったのでこの時間は私にとって贅沢の極みでした!この授業でまどみちおさんの詩、『ぐりとぐら』シリーズ、『ばばばあちゃん』シリーズなどなど、ほんとにたくさんの本と出会ったのですが、その中で一番印象に残っているのがこの絵本『フレデリック』です。授業で紹介していただいたその日に本屋さんに寄って購入したくらい惹かれる絵本でした。

『フレデリック』ってこんな絵本

この絵本に登場するのは働き者の4ひきの野ネズミと、ちょっとかわった野ネズミの`フレデリック’。冬にそなえてせっせと食べ物を集める4ひきに対して、どうみてもサボっているようにしか見えないフレデリック。4ひきの野ネズミたちはちょっとイラッとする瞬間がありつつも、フレデリックを仲間の一ぴきとして認めているのです。(なんか、この優しさが大好き!)最初は蓄えた食べ物も豊富で楽しく暮らしているのですが、 食べ物は少なくなるし、外に出ることもできない、楽しい気持ちになんてなれなくて、だんだんしょんぼりしてくる野ネズミたち。そこで大活躍するのがフレデリックです。

夏の間、仲間にちょっとイラッとされながら、食べ物を集めず、ただ、だらけているように見えたあのフレデリックが、しょんぼりした野ネズミたちを幸せな気持ちにする。それも、みんなと同じように働かなかったからこそ、なんですよ。

この絵本を読んでいただいた時に「フレデリック!ステキ!」、「みんなと違うってなんかいい!」って思いました。「ちょっとみんなからめんどくさがられているフレデリックこそがみんなを幸せな気持ちにする。」そんなところが大好きでした。

フレデリックのような息子

フレデリックのような子が好きだな、って感じていた私の元に誕生した息子はなんだかフレデリックのような子でした。なんだか個性的であくせく勉強するよりも、おもしろいことが好き。小さなことでも体いっぱい使って喜びを表す。みんなとちょっと見方がちがう。あ~、まさにフレデリック!!

でも、このフレデリックのような個性。今の世の中ではちょっと生きづらい(/_;)。そして、あんなにフレデリック大好きだった私なのに、なんだか周りに流されて「ちゃんとしなさい。」、「みんなと同じようにしなさい。」って言いながら育てていました。今、考えると息子、しんどかっただろうなぁ。自分のこと、責めていただろうなぁ。って思います。(ごめんよ。)

不登校から楽しいこと探しの今

そして、ちょっとしたことをきっかけに学校に行けなくなってしまった息子。しばらくはとってもつらい日が続きました。(このことに関しては、これからじっくりと書いていこうと思っています。)

ただ、ちゃんと「今、ボクはしんどいよ。」、「もうこれ以上無理。」って言ってくれたんです。あの頃、誰も信用できないってSOSを出してくれなかったらどうなっていたんだろう。って思います。もしかしたら、もうここにはいなかったかも。考えるだけでとても怖いです。だからこそ言えて良かった「もう、無理。」って。

ちゃんとSOSを出せたからこそ、息子はここにいて、だんだんと元気になってきています。最初は家に閉じこもっていましたが、出会った歌に元気をもらい、少しずつ気持ちが前向きになってきました。そして、今はなんと独学でギターを始めています。大好きな歌をカバーしたり、「誰かを元気にしたい。」と曲を作ったり。

まだまだ、全快!とはいきませんが、笑顔の時間が増えて、表情も明るいですよ。私も夫も一安心です。それにしても「歌で誰かを元気にしたい!」なんて、あ~!やっぱりフレデリック!最高だよ!

だから大丈夫

今、不登校真っただ中にいるお子さんやお母さん。きっとつらい気持ちでいっぱいだと思います。「最悪」、「もう終わりだ」って感じているかもしれない。私も同じように感じていました。

でもね、ちゃんとSOSを出せた、「もう無理」って言えた。だから大丈夫。ここから変わっていけるんです。だって今、ここにいるんだもの。最悪でも終わりでもないですよ。きっと今の時間があって良かったと思える日がやってくると思います。大丈夫。

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