息子の味方になれなかった日

あの頃のこと

今日は私が後悔していることについて書いてみようと思います。

もしも、お子さんが「味方になって」のサインを出しているなら、見逃さないであげて欲しい、以前の私のようにならずに済みますように。

息子の言葉に隠れていた気持ち

息子が以前通っていた学校に行けなくなったのは、ある一人の生徒さんとの人間関係のからまりがきっかけ。

息子のプライバシーがあるので詳しくは書きませんが、息子のからまりは私からすれば「そんなことはよくあること。」、「相手だけが悪いわけではないこと。」のように感じました。

息子は学校であったことや、自分の気持ちをよく話してくれるタイプでしたので、その時も「こんなことがあった。」、「オレは腹が立つ!」、「相手の顔を見たくない。」「なんでオレばっかりアイツから悪く言われなあかんの!」と私を信頼して話してくれました。

きっとその言葉の中には「お母さん、オレ悪くないよな?」という気持ちがこもっていたと思います。

お母さんにしか言えないのに…。

息子はこの時、学校の友達にこのことを何も話していなかったそうです。

本当なら「オレ、こんなことされた。」とか「オレこんなこと言われた!」とか言ってもおかしくはないのに。相手のことを考えて。

学校に自分と相手の状況を漏らさなくて自分の味方になってくれそうな人は私くらいのものだったと思います。

息子は信頼して、私を頼ってこの話をしてくれたのに、聞いた時の私は「ああしたらいい」「こう考えたらいい」とアドバイスをしていました。息子の気持ちに寄り添うこともしないで。

具体的には「あなたの言い方もキツかったんじゃないの?」、「確かに、相手は良くない!でもあなたもよくないよ。」、「気にしなければいいよ。」…その他にもいろいろ。息子、ツラかっただろうなと思います。

よかれと思って

ただ、私も「息子を苦しめよう」とか、「そんなことはどうでもいい」と思ってそんなことを言ったわけではないのです。

「そんな小さなことに負けないで。」「相手を許せる優しい人になって。」「がんばって乗り越えて。」って思っていました。

今、これを乗り越えないと、この先きっと、ちょっとしたことで立ち止まる弱い子になってしまう。それを克服するなら今。

そんな風に焦っていたのかもしれません。

そして、「きっと息子は私のアドバイスを聞いて改心していろんな人と仲良くやっていけるようになるよ。」って勝手に思っていました。

「学校の誰にも話せない、ひとりぼっちかもしれない」と思っている息子に対してです。

もしもあの時

息子はきっと「一人でもいいから自分には味方がいる。」と実感したかったのだろうな、そして、「一人じゃない。」って安心したかったのだろうな。「お母さんはどんなことがあっても最後は自分の味方をしてくれる。」そう思って苦しい気持ちを話してくれたのに。

私は味方にならなかった。

あの時、息子の味方になれたなら、安心させてあげられたなら…。息子は深く傷つかずに済んだのだろうな、と今でも思っています。

子どもが前へ進んだり、人を許したりする時には安心することが大事。一旦心の底から安心しないと前へは進めないのだろうと今、やっとそう思えています。

だから…

だから、もしもお子さんがツラい気持ちや悲しい気持ちを話してくれたなら、是非、味方になってあげてください。

「強くなって」、「優しくなって」、「乗り越えては」お子さんが安心した後でいい。私はそう思っています。

もしかしたら、そんなことは教えても仕方がないのかもしれない。

個人的には「それはお子さんが自身が自分で体験して、自分で考えて、自分で決めることでしか変えられないことなのかもしれない。」と思うこともあります。

親にできるのはどんな時も味方でいること。

あの時、それができなかったからこそ私はこう思うんです「味方でいてあげて欲しい。」と。

そして今

この投稿を読んだ方の中には「今も私が泣きながらすごしているかも。」と心配してくださる方がいらっしゃるかもしれませんね。

そして、「通信制高校に転学したことを今も納得していないのかも。」と。

もしも心配してくださっているなら、ありがとうございます。でも、今はすっかり元気です!

息子もだんだんと元気になっていますし、全日制高校に行っていたままではできなかっただろう経験をしたり、思いもよらない姿を見せてくれたりしています。

それはそれでとっても楽しい毎日です!!

一度大きく心が傷ついても、人はまた元気になることができる。

どんなところへいっても幸はある。ある意味そんなことを深く感じることができた貴重な経験だったなと思っています。

もしも、私のように激しく後悔することがあって、今も悩んでいるお母さん、大丈夫です。変わっていけますよ。

ご自分とお子さんを信じてくださいね。

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